森林資源の有効活用による地域おこし活動として、未利用材の活用方法を模索してきた3年間でした。
丸太で頂いた木の樹皮を剥いて割り、ノコギリで切り分け、木工旋盤で削っていく、等の手作業。木は物体というより命そのものですので、出来るだけ捨てることなく、様々な工夫をすることで、少しでも最大限に活用したいと思っています。
建築や家具には使えない、小さな材木からは木の器などを作り、こめッちの置物でお米の街ふかがわのPRを。枝はロープワークで工作物を作り、木育活動に利用しています。
そして今回、新しい工夫として、樹皮染めです。
先日、市外の草木染めの先生から染め方を教えて頂き、早速、アグリ工房まあぶのスタッフの方々と一緒に、樹皮染めに挑戦してみました。いつか役立てたいと取っておいた樹皮達のようやく出番です。
染め方は単純です。樹皮を水で煮込んだ「染め液」と、スーパーで買ってきた、漬け物に使う焼きミョウバンを溶かした「媒染液」に、染めたいものを交互に漬ける。
自分の思った通りの色を出し、色落ちさせない染色には、長年の経験に基づいた職人技が必要でしょう。でも、色を染めたい、失敗を失敗と思わず自然のあるがままでOKならば、適当で良いでしょ?
私もそうでしたが、草木染めというと難しいイメージで一歩を踏み出せなかったところを、簡単な方法でひとまずやっちゃえることを教えてくれた先生達に感謝しています。
とにかくやってみる!その結果が写真の通りです。
漢方薬にも使われるキハダは安定の黄色。深川市内の果樹園さんから頂いたリンゴは、なかなか可愛い黄色です(ちなみに保管してたリンゴの樹皮は甘い香りがします)。栗と山ブドウは似たような肌色(?)ですが、実物は、栗は少し灰色がかり、山ブドウは紫がほんのり入っているように見えます。シラカバは今回は色つきませんでした。上手くいかなくても、樹皮染め、面白いです!
樹皮染めの良いところは、伸び過ぎて枝打ちしたような「枝」さえあれば出来ること。木を一本切る必要はなく、キノコのように繰り返しちょっとづつ、森の恵みを楽しめる遊びですね。
より良い色が出せるように、これから少しづつ工夫をしていきたいです。